VR活用事例

国内外の、触覚フィードバックが得られるVR用グローブ型デバイス

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

VRを楽しむために要となるのは、手と指の動きです。

手と親指の動きのみをトレースするスティック型のコントローラーの製品が主流ですが、最近では指の細かな動きを捉え、触覚のフィードバックを可能とするVRグローブも、好評です。

では、VRグローブ型触覚デバイスについて、詳しく見ていきましょう。

bHaptics DK3

 韓国のbHaptics社が提供する、触覚デバイスです。ベストやリストバンドなど、体のあらゆる部分に装着出来るデバイスを開発しています。

 有名なVRのリズムゲームに、Beat Saber(ビートセイバー)があります。音楽に合わせて飛来するブロックを両手に、ライトセーバーで切断するゲームです。このVRゲームで同社のデバイスを装着すれば、リズムに連動してデバイスが振動し、より臨場感のあるVRが体感出来ます。

EXOS Wrist Hand Tracking Edition

 exiii(イクシー)株式会社が提供する、手首装着型のVR/AR用触覚デバイスです。2018年より、EXOS Wrist DK1、EXOS Wrist DK2とアップデートを繰り返し、EXOS Wrist Hand Tracking Editionでは、ハンドトラッキングと、手の平への力触覚フィードバックを備えました。

 自動車メーカーのカーデザインの過程など、主には、製造業で活用されています。

Oculus Questのコントローラーと組み合わせる、触覚グローブ

 米企業のBeBop Sensors社は、一体型VRヘッドセットであるOculus Questのコントローラーと組み合わせて使用する、触覚グローブを開発。VR空間内の物体に触れることが出来ます。

 同社は、2018年1月に、触覚グローブ「Forte Data Gloves」を発表。以降も、企業における作業研修のありかたに変化をもたらせることをモットーに、同製品の開発を続けてきました。

 同製品は、Forte Data GlovesとOculus Questコントローラーとを組み合わせたシステム。VR空間内で使用することで、物体の大きさや重さが感じられ、また、物体を曲げる、ひねるなどの体感が可能です。

 現実世界とVR空間とのズレは6ミリ秒以下であり、ほぼ遅延がないとのこと。これは、160Hzで動作する高速センサーと計6つの触覚装置によるものです。

 VR空間内で、指で湖面を弾くと瞬時に波紋が生まれ、ギターの弦を弾けば、すぐに音が鳴ります。BluetoothまたはUSB接続が可能で、バッテリー駆動時間は15時間。また、内部センサーは、防水性も備えています。

https://www.moguravr.com/wp-content/uploads/2019/10/201910301242923000.jpg (引用元)

 同製品は、フォーチュン500(米フォーチュン誌が毎年発表する、全米上位500社のランキング)の複数の企業に導入されており、研修、医療試験、リハビリ、ロボット・ドローンの操作、VRでのCAD設計・レビューなどに活用されています。

Manus Prime II、Manus Prime II Haptic

Manus Prime II

Manus Prime II Haptic

 日本企業の株式会社アスクは、2020年7月に、Manus VR製のグローブ型VR向けデバイス「Manus Prime II」および「Manus Prime II Haptic」を発売。

 Manus Prime IIは、トラッキングのみが行えるベースモデルで、指ごとにLRA触覚モジュールを追加したManus Prime II Hapticでは、VR空間内でオブジェクトなどを掴んだ際の触覚フィードバックが得られます。両者共各種モーションキャプチャーデバイスと組み合わせることで、VR空間内で手や指の動きをリアルタイムに読み取れるグローブ型VRデバイスです。

 ロボット工学、VRアプリケーションなどでの活用が想定されています。工業用グレードのフレキシブルセンサーを搭載し、指ごとに、2つの関節の動きをトラッキングする2DoFのフレキシブルセンサーや、IMUセンサーによる11DoFでのトラッキングが可能なIMU(慣性計測ユニット)センサーを指ごとに対応。細かな指の動きを読み取ることが可能です。

 また、付属の専用アダプターを使用することで、サードパーティー製のトラッカーも取り付けられるユニバーサルマウントや、プラグインを使用することで、ゲームエンジンのUnityやUnreal Engine、3DキャラクターアニメーションソフトウェアのMotionBuilderへの統合機能もあります。Oculus Rift Sや「Oculus Link」で、PC接続したOculus Questに加え、HTC VIVEを始めとするSteam VR互換ヘッドマウントディスプレイにも対応しています。

 バッテリーとセンサーは、取り外すことでグローブの洗濯も出来るため、衛生的。最大5時間の連続使用が可能な脱着式バッテリーが、2つ付属。指のセンサーは100万回以上の曲げに対応するなど、耐久性も確保されています。

 「Manus Prime II」は、汎用的に利用可能なコアモデルで、「Manus Prime II Haptic」は、VR空間でオブジェクトやマテリアルを掴んだ際の触覚を再現する、LRA触覚モジュールを搭載したモデルと言えます。

HaptX Gloves DK2

 米国のスタートアップ(旧名AxonVR)であるHaptXは、2012年に設立された企業です。VRでの触覚再現に取り組み、2018年10月には触覚デバイスの開発者向けキットを発表。

 2021年1月、グローブ型触覚デバイス「HaptX Gloves DK2」の日本国内での販売が、株式会社アスクにより開始されました。

 同製品は、130の触覚フィードバックを備えており、実際のオブジェクトに触れているような感覚を再現するデバイスです。トレーニングやシミュレーションを始め、工業デザイン、ロボット工学などでの活用が期待されています。

 外骨格部分は、ユーザーがVR空間内で物を掴んだりハンドルを操作したりする際に、指の動きを止め、力触覚フィードバックを返します。グローブあたり最大40ポンド(約18キロ、指1本あたり8ポンド)のフィードバックに適用しており、また、30DoFでのモーショントラッキングにも対応しています。

 使用時は、エアコントローラーと呼ばれる装置が必要です。背中に背負う、または、据え置きで使用します。

まとめ

 全身に装着するもの、グローブ型のものなど様々な種類の触覚デバイスが存在しています。よりリアルに近い感覚で使用出来ることから、企業研修や手術のシミュレーションなど活用の場を広げていくことが期待されています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*